心に思うことを有態に吐露する、気ままなブログ!!
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◆神崎宣武・日本酒コラム集、日本酒で乾杯!より転記、ご案内しております。 ◆サカヅキ~酒坏から盃へ:酒器に歴史あり◆「盃」をサカヅキと読む。しかし、読めと教えられたからそう読むだけで、にわかに読めるものではない。ということは、初めはもっとわかりやすい表記があったのではないか、と疑ってみてよいのだ。『延喜式』 (927年)などの古書には、「酒坏」という表記が見られる。これなら素直に読める。坏は、底が平らで縁が少し切り立った器。深皿型、あるいは浅鉢型の器である。『一遍聖絵』『絵師草紙』『慕帰絵詞』などの中世(前期)の絵巻物を見ると、食器の主流はこの坏であり、坏は須恵器(高温で焼き締められた土器)であった。ちなみに、土器・須恵器だから「坏」。これが木器だと「杯」となる。端的にいうと、古代における食器は坏。唯一の器といえないまでも、多目的に使われていた。飯を盛れば飯坏、汁を盛れば汁坏、そして、酒を盛れば酒坏なのである。中世も室町時代になると、器の分化が進む。これは、漆器の発達とからんでのこと。大別すると、坏が一方で皿となり、一方で椀となった。そして、漆器での膳組を形成して、今日でいう日本料理の基礎をなしたのである。その時、漆器の平盃も登場した。無骨な土ものから瀟洒な塗りものへ、一大転換が生じたのである。そこで、しかるべき席での初献(酒宴での最初の杯)は、平盃を両手でいただく作法がでてきた。須恵器の酒坏は、絵巻物で確かめると、片手で縁を持ってぐいっと飲むのが一般的。漆器の美しさ、口当たりの滑らかさが、酒を粛々と飲む作法をすすめることになったのであろう。平盃を押しいただくように掲げてから静かに飲む。今は、その習慣がすっかり後退した。しかし、たまにはそうしてみると、気分が妙に和むものである。 ■お酒はこだわりの酒屋キシモトでお買求めを!! ■お酒はこだわりの酒屋キシモトもばいるでお買求めを!!
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◆神崎宣武・日本酒コラム集、日本酒で乾杯!より転記、ご案内しております。 ◆女性たちの酒:古代~中世、そして現在◆現在の女性たちは、大らかにお酒を楽しんでいる。では、昔の女性たちは、どうだったのか。一般には、酒を飲むのははしたない、という印象が強いだろう。たしかに、戦前まではそうであった。たしかに、江戸時代もそうであった。が、それは、男性が上位の軍国主義や封建社会の支配下のこと。社会的な規制があって、女性たちの飲酒が戒められたにすぎない。社会的な規制がさほどなけらば、女性たちも酒を楽しむことができるのだ。現在がそうであるように、江戸時代以前の古代や中世がそうであった。『徒然草』でも、「盃もてる手にとりつき、よからぬ人はさかなを取りて口にさしあて、みずからも食いたる」と女性の酔態に言及している。もちろん、好ましいとも書いていないが、とくにふしだらな行動ともみていなのだ。さらによくわかるのが、絵巻物の類である。たとえば、鎌倉期の『絵師草紙』には、京の絵師の家での祝宴風景が描かれている。男女が同席。畳敷きの主座には家刀自(老女)が座り、大ぶりの坏で酒を飲んでいる。当時の酒席では、1つの坏を順に廻し飲む。男女共飲で場がなごむ。絵師が胸元をはだけさせて円座の上で踊るのを、男たちは手拍子ではやし、女性たちは笑いころげている。大らかなものだ。古代から中世は、女性たちも酒を好んでいた。が、どうもそれは、中高年の女性が多かったようにみてとれる。「無量光院の花、いみじう盛りなれば、(中略)御酒すすめつつ眺めくらしたるに……」これは、平安流日記の「竹むきが記」の一文で、中年を迎えた著者の日野名子と老婦人(名子の伯母)が静かに酒をくみかわして語りあう場面である。もことにつつましくも美しい光景がうかがえる。 ■お酒はこだわりの酒屋キシモトでお買求めを!! ■お酒はこだわりの酒屋キシモトもばいるでお買求めを!!
◆神崎宣武・日本酒コラム集、日本酒で乾杯!より転記、ご案内しております。 ◆『古事記』にみる酒:古代の強酒は毒?◆「八塩折の酒」というのが『古事記』にでてくる。出雲に天降った須佐之男命が、老夫婦の嘆きを聞く。八俣の大蛇が年ごとにやってきて娘をくらっていく、というのである。残るは、櫛名田姫ただひとり。その娘をめとらせてくれたら大蛇を退治しよう、と須佐之男命が答えたのである。大蛇を退治するには策略が要る。大蛇に酒を飲ませ、酔いつぶれたところを切りつける、というもの。老夫婦が酒を醸み、屋敷のまわりの八か所に酒船を置く。その酒が八塩折の酒なのだ。神代にも、だます工面は、酒が入『言非(はい)風柳多留』のなかの一句(川柳)。いいえて妙である。さて、その八塩折の酒とは、「強酒」と解釈する。一度しぼった酒に米・水などを加え、再び発酵させてまたしぼる。それを繰り返して造る強酒が想定できるのだ。神話だから信憑性がとぼしい、ということなかれ。神々の登場は架空であるとしても、その道具だては当時の日本人の共通認識にしたがったもの、とみなくてはならない。太古の人たちも、酒の両面性は周知のことだったのだ。つまり、カミに供えて人々も相伴する酒。これは、いうなれば「薬」となる酒。もう一方に、「毒」になる酒がある。これが八塩折の強酒たった。とみればよかろう。なお、「須佐之男命の大蛇退治」は、わかりやすいかたちで神楽に伝わる。出雲・石見(島根県)、備中(岡山県)、備後(広島県)の秋まつりの神楽で演じられている。その時季、中国山地にご旅行のときには、一度ご覧になるとよいだろう。蛇足ながら、「酔っぱらい」には幾通りかの俗称がある。たとえば、「酔たんぽ」という。「酔泥」ともいう。「寅」ともいう。しかし、ついぞ大蛇とはいわなかった。酔ったあげく首をはねられるのでは、あまりにも縁起が悪かったからであろうか。 ■お酒はこだわりの酒屋キシモトでお買求めを!! ■お酒はこだわりの酒屋キシモトもばいるでお買求めを!!
◆神崎宣武・日本酒コラム集、日本酒で乾杯!より転記、ご案内しております。 ◆酒とまつりと日本人:カミに供え、カミと飲む酒◆「お神酒あがらぬカミ(神)はなし」という。日本のまつりでは、酒が不可欠である。まず、カミに供え、そのあとそれを下げて人々が相伴する。酒は、カミとヒトとが「相嘗める」最高のごちそうなのである。その儀式を「直会(なおらい)」という。とくに、同じ甕、あるいは樽の酒を飲む。カミとヒトとの親密な関係。それによって、私たちは、カミへの祈願が通じ、カミからのおかげを授かった、とするのである。直会は、日本のまつりの大きな特色である、といってよい。五十串立て、神酒すえ奉る神主部の、雲聚の玉蔭、見ればともしも(『万葉集』巻十三) 『万葉集』には、この種の歌がいくつもある。もっとも古く、酒は、まつりの日にあわせて造られたことが想定できる。なぜそうなのか、その酒を、米を譲した酒と限らなくてもよいが、以前の歴史的な経緯からして、やはり米の酒が主役である。かつて、米は貴重な食材で、米だけでつくったものは、何よりのごちそうであった。酒に限らず、白い餅も白い飯も、まつりの神餞の最上位に供えられる。なかでも酒は、もっともて手間のかかる工程を経ており、最上のごちそうとされたのである。お神酒を下げての直会が、まだ各地のまつりによく伝わる。現在のところ、ビールやワインを神餞とする例は皆無に等しかろう。が、まてよ。お神酒は神前に供えたままで、はじめからビールをすすめるまつりの後座を最近見たことがある。それは、直会というほどにあらたまった席ではなかったが、年長者の誰もが意義を唱えなかったのは不思議なことであった。 ■お酒はこだわりの酒屋キシモトでお買求めを!! ■お酒はこだわりの酒屋キシモトもばいるでお買求めを!!
◆神崎宣武・日本酒コラム集、日本酒で乾杯!より転記、ご案内しております。 ◆「酒文化」再考:日本人の心ー:少し前のことであるが、沖縄でサミットが開かれた時のパーティーで。シャンパンでの乾杯のあと、某国の大統領が、おっしゃったそうな。「この国には、日本酒があるはずなのに。また、この沖縄には泡盛があるはずなのに」関係者はあわてたに相違ない。もっとも、それで、どのような対応をしたかまでは、しかと聞いていないが… このニュースは、一部にしか伝わらなかった。が、もっと大々的にとりあげるべきではなかったか。思えば、戦後の教育を受けた私どもは、欧米志向のあまり自虐的なまでに伝統的な日本を軽視してきたきらいがある。その結果、といってよいだろう。日本酒という優れた「お酒」があるのに、外来酒で乾杯することを漫然と続けながら習慣化させたのである。これでよかったのか、と反省してみようではないか。現在、日本文化の再生が時折の話題になっている。ごく最近ヨーロッパで六年間暮らした女性が帰国して、しみじみ語ったものだ。「しばらく日本に滞在して、神さま仏さまの世界や詩歌や邦楽の古典を勉強したい。あぁ、このお酒、何ておいしんでしょう」一方で、たとえば、国語教育よりも、なお英語教育を大事とする人たちも多い。両方が大事なはずだが、なぜかこのごろの日本人は、白黒をつけたがる。せめて、乾杯は日本酒でいたしましょうよ。乾杯は、いいかえるならば「礼講」。カミと人とが、あるいは人と人とが共飲して契るのだ。三々九度がその代表的な作法だが、簡便には乾杯ですます。それからが、「無礼講」。あくまで、礼講があっての無礼講である。無礼講はご自由に。他の酒を否定するものではない。しかし礼講は、文化伝承として、日本酒にこだわってしかるべきなのだ。■お酒はこだわりの酒屋キシモトでお買求めを!! ■お酒はこだわりの酒屋キシモトもばいるでお買求めを!!
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