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2007年9月17日(月):朝日新聞29版・第2兵庫13版・週間まちぶら”猪名川町北部”より記事及び画像、転記引用■猪名川町は大阪府能勢町に接し、70年代に能勢電鉄日生線が開通後、急速に大阪のベッドタウン化が進んだ。人口3万2千人の大半が待ち南部の信仰住宅地に集中する。一方で町北部は自然が豊富で、県立自然公園に指定され、シカやイノシシ、ウサギ、国の特別天然記念物オオサンショウウオなどが生息する。「出てきた」「すごい」皆既月食があった8月28日、町北端の大野山(標高753㍍)の山頂付近にある町立猪名川天文台に、家族連れや天文愛好家ら約100人が集まった。欠けた月が雲間から現れると、あちこちから歓声が上がった。「都会に近いのに、これほど、天文観察に適した場所はあんまり無いですよ」と天文台の管理責任者の田中寿賀治さん(60)は話す。近くの柏原地区の出身で、訪問客に宇宙や天文の解説をしている。高校時代は、天文部員で、大学で天文学を学んだ。食品会社の営業職に就して青空から遠のいていたが、故郷に天文台ができ、職員募集に応じて戻った。「墓の両親が帰ってこいと呼んだのかもしれません」■大野山天文台にこられた時には、能勢電鉄日生中央駅前、 こだわりの酒屋キシモト(蔵元直送地酒専門店)にお寄り下さい。
大野山天文台1

大野山のふもとでペンションを営む田中正夫さん(73)によると、一帯は約50年前まで「草刈り山」と呼ばれていた。生い茂る草を刈って家畜の飼料にしていたからだ。その後、家畜を飼う農家が減り、地元の生産森林組合がキャンプ場「大野アルブスランド」として整備した。その一画の標高740メートル地点に町が約1億円かけて天文台を建てたのは02年。周囲に障害物がないためほぼ360度、空を見渡される。空気が澄み。市街地の光も届かない。地元の天文愛好家たちの要望もあり、町はこの場所を星の名所にしようと決めた。ドーム状の屋根の下にある口径50センチの望遠鏡は約30キロ先の10円玉と 100円玉を見分けられるほどの性能だ。天文台に上がる坂道の入り口のそばでは、直径3メートルほどのパラボラアンテナに似た機械が空を仰いでいる。甲南大学(神戸市)が設置した「チェレンコフ望遠鏡」だ。宇宙からの放射線(宇宙線)が地球に届く際に発する特殊な光を観測し、宇宙の様々な謎を解明しようという装置だ。観測には澄んだ空気と暗い夜空が必須。「大野山の空は大学近郊で、最も観測に適している」と同大学梶野文義教授(55)は話す。(竹井佑樹) ■大野山天文台にこられた時には、能勢電鉄日生中央駅前、こだわりの酒屋キシモト(蔵元直送地酒専門店)にお寄り下さい。
大野山天文台2
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